この日の作業を終えてキャビンに戻り、衣類を手洗いで洗濯し、キャビンの前に張ってあるロープにかけて干す。キャビンの裏側(東側)の野には急激に巨大あざみが群生しはじめた。私の背丈(175cm)ほどの高さで、葉は白と緑で特大サイズ。先端には緑色の球状の蕾がついている。蕾の直径は5cmほどある。見渡す限りあざみの原である。
聖書にはいばらとあざみがペアで荒廃の象徴として書かれている(創世記 3:18、ホセア 10:8、ヘブライ 6:8)。日本ではあざみは川の土手や、あぜ道などで時々見かける程度である。
しかし、イスラエルのあざみは、日本人の目には想像を絶するものである。野原全体が巨大なあざみの海で、その棘はものすごい。「土地は・・・耕す人々に役立つ農作物をもたらすなら、神の祝福を受けます。しかし、茨やあざみを生えさせると、役に立たなくなり、やがて呪われ、ついには焼かれてしまいます」(ヘブライ 6:7, 8)。
「このあざみの原を現実に見ると、機械を持たない古代人はもうお手上げであろう。刈り込むことは不可能で、乾期の立ち枯れを焼却する他に手の打ちようがないことを納得した。
聖書の記事の茨とあざみは日本の茨とあざみを思い浮かべて理解しようとしても難しいことがよくわかった。これは他の多くの事例にも当てはまることだと思わされた。