ヒティンの断崖の下は緑の小丘のようで、東の湖の方へ歩いてゆくと、キブツの車が待っていた。ここは東のガリラヤ湖の他の三方は山に囲まれ、北西側に谷川があり、北ガリラヤに通じている。ヨシュアのイスラエル軍が、ガリラヤ北方のカナン軍を制圧するのにこの谷を北上して行ったと伝えられている(ヨシュア 11:5-9)。
再び車に乗って、私たちはガリラヤ湖西岸に添って北上してゆく。初めて見るガリラヤ湖は霧に霞んでいた。マグダラ、ギノサル(ゲネサレ)を通過して、車は丘の上に上って行き、脇道に入って行った。
巨大なアカシアの木が何本も繁っている日陰に停車した。その駐車場から庭の方へ歩いてゆくと、植木の垣根の向こうにドーム屋根の8角形の美しい教会堂が見えた。ここは祝福の山と言われる場所で、主が山上の説教をした場所と伝えられている(マタイ 5〜7章)。
会堂内に入ると多くの巡礼者たちがグループごとに集まって讃美を歌ったり、祈ったりしている。その中には日本人のグループもいて讃美していた。このグループは神の幕屋に属する人々で、ロンドンからの飛行機でも一緒であった。