カイザリヤの半円形劇場の最上階に上ってみた。石造りの階段を頂上までのぼるのもひと苦労である。息が切れ汗がにじむ。上から舞台を見下ろすと舞台上の人は小人 (こびと)のように見える。
ツアーの女性の一人がそこで大声をあげて讃美歌を歌うと、最上階まで、とてもよく聞こえたのは驚きであった。又そこからの眺望も素晴らしい。正面(西)は、すぐそこに地中海、左側(北)は美しい海岸線とローマ時代の発掘中の遺蹟群、その向う側には十字軍時代の数々の建造物、そして遥か彼方にはカルメルの山並みが劇場の後方(東)まで連なっている。
私たちは海岸沿いを北側に歩いて行った。右側の方向は発掘中なので幕が壁のように張られていて発掘現場を見ることはできなかった。ここからはローマ時代の硬貨(金貨も含まれる)が多数発掘されていて、その一部がここの食堂下の売店で売られていた。
この海岸にはきれいな貝殻がよく打ち上げられてくるということで、みんな下を見ながら歩いた。するとK姉がこぶし大のきれいな巻き貝殻を見つけ、ヨハナンは「これは見事なものだ」と感心していた。