エルサレムへの旅(3)

 旧約時代のエリコの遺蹟は予想よりずっと小さく、その広さは学校の運動場よりも狭いと思われる。城壁で囲まれた町ではあったが巨大都市ではなかったのだ。ガイドがいないので、歩いて見て回っても、どれが何か、さっぱりわからない。ただ、ここがヨシュアによって滅ぼされたカナンの地の最初の町であったということ、それは目に焼きつけることが出来た。

 この丘(テル)の上からの眺望はすばらしい。360度 パノラマで周囲を見渡すことができる。この地は海面下 350mに位置するために亜熱帯気候で、バナナやなつめやしなどがよく実り、周囲にはそれらの畑が点在し、緑がたくさんある。

 この遺蹟のすぐ東側にエリシャの泉(列王下 2:18~22)があり、そこからの湧き水がこの町を潤しているのだそうだ。その泉を見る時間がなく、ここでの滞在は30分足らずで、更に南に向かった。次の目的地は死海である。エリコの町を出ると周囲は茶一色の世界である。