ツアーの人々との団体生活(32)

 この日の夕方はキブツの住民の家に招待されているということで、夕食の前に総勢5名で訪問した。キブツの住民の家屋はかなり広い敷地の中に点在している。一戸づつに広い庭があり、その庭にはさまざまな花や樹木が植えられ、隣家との距離も充分にある。まるで緑地公園の中に住宅が点在しているという風情である。

 私たちを招待して下さったのはヘレナさんで、以前に外国人ヴォランティアの世話の担当をしておられ、S師は10年来の知遇を得ている方である。ご主人のアミーカムさんは、電気技師でキブツ内の電気工事全般を担当している。ヘレナさんは英国北部のケズィック近くの出身で、敬度なカトリック信徒の家庭で出生されたアングリカンでユダヤ系ではない。

 彼女の語るところによれば、カトリック信仰の戒律の堅苦しさに嫌気がさし、ユダヤ教に改宗したのだという。(ユダヤ教の戒律の方が何倍も厳しいのではないか思うのだが・・・)そしてイスラエルに来て、テルアヴィブの病院で看護師をしている時に、ご主人と出会ったのだという。

 今はユダヤ教徒なのでユダヤ人であり、イスラエル人(国籍)である。今タから安息日なので、安息日を迎える儀式を見せ、その祈りを聞かせて下さるのが招待の目的であった。