昼食を終えて、私たちはテルアビブの南に隣接するオールド・ヤッフォ (ヨッパ) へと向かった。20世紀になってから誕生した町テルアビブから、紀元前20世紀からフェニキヤの港町であったヤッフォへのタイムスリップを体験する。
街並みは全く異なる。近代的建造物から中世の石造りの家々、整備の整った自動車道路から石畳の曲がりくねった細い道。慌ただしい人の流れから、落ち着いてのんびりした風情。清潔感のある街並みから、どことなく埃っぽい感じのする町へ (けれども町の名はヤッフォ=美しい)。
車でヤッフォの町に入ってゆくと、左手に大きな時計塔が見える。これは1906年に当時のトルコ皇帝によって建てられたものだという。ここは素通りして、きれいに整備された広場に着いた。ここはケドゥミムスクウェアという所で、この西側にはギリシャ正教の聖ミカエル教会の会堂が地中海を背にして建っている。
北側にはローマ・カトリックの聖ペトロ教会、更にアルメニア教会堂がある。この広場の中央地下には小さな「考古学サイト」という場所が設けられていて、まず私たちはそこを見学した。入場は無料であった。