ツアーの人々との団体生活(46)

 「革なめしシモン」の家を後にした私たちは散策しながら、ゆっくりと駐車場に向かった。その途中で青銅製の巨大魚(鯨)のモニュメントに遭遇し、記念写真を撮ってもらった。

 ヤッファは預言者ヨナが「ニネベに行け」という神の言葉に背いてタルシシュ行きの船に乗るためにやって来た港である。彼の乗った船は嵐に遭い、彼自身は海に投げ落とされて巨大魚に呑み込まれた。そしてその魚の腹の中で三日三晩いてから吐き出されたのであった(ヨナ書 1, 2章)。それを記念する像であろうが、その魚はとてもユーモラスな表情をしている。

 このようにしてイスラエル最初の安息日はのんびりとしたー日であった。車で帰る途中、道路沿いの小さな食料品店に立ち寄り、買物をした。私は好物の分旦(ぼんたん)があったので1ケ買った。

 キブツに帰着して、簡単な夕食を済ませ、この日も反省会。妻に手紙を書き(第二信)、11時40分に就寝。先日、図書館で借りた本に次の文章が書かれていた。ユダヤ教正統派について「彼らは、改革派が安息日に自動車を乗りまわし女性のラビを任命し、シナゴグの礼拝席の男女別を廃止し、・・・は苦々しい(と思っている)」(『ユダヤを知る事典』滝川義人著)。