ツアーの人々との団体生活(96)

 M姉の困惑に対して、今、私が思い起こすのは、次の主イエスの言葉である。「もし『わたしが求めるのは憐れみであって、いけにえではない』という言葉の意味を知っていれば、あなたたちは罪もない人たちをとがめなかったであろう」(マタイ 12:7)。

 私は以後S師をつまずかせないように振る舞うべく努めた。しかし後日、聞いたことだが、S師は私たちが不倫を行っていると他のメンバーに語っておられたという。残念なことだ。私の皿から取って味見をしたのはM姉だけでなくK婦人牧師も同様になさっていた。

 それなら、私はその人ともそういう関係ということになる。こういう事由によりS師、K師、M姉は匿名にしたのだ。信仰の立場が著しく異なる人々との共同生活の難しさを思い知ることとなった。とにかく、このツアーのリーダーはS師なので、S師の前につまずきとなるようなことは控えるように注意しなければならない(ローマ 14:13~15:3)

 私はM姉が気の毒でならなかった。高額なツアー料金を支払い、きつい労働をし、その上、このような精神的苦痛を強いられ…。この日、更に残念な知らせが私に届いた。