キブツへの道(13)

 このキブツ・ツアーの参加者は私を含めて五人。簡単に紹介すると、先ずS師。キリスト兄弟団の九州の教会の牧師で、このツアーを11年前から企画し毎年この時期に催行しておられる。

 キリスト兄弟団は古くからユダヤ人の救いを祈り続けている教団なので、このツアーの目的も当然ユダヤ人(キブツの住民)に伝道することである(ということを後で知った)。

 次に同じ教団の婦人教職K牧師。中年の明るい方である。S師とK師は英会話が堪能である。三人目はM姉。名古屋の教会員で既婚の若い女性。四人目は東京の宮本姉。今回で連続四回目の参加。エターナルラブ・イスラエルというユダヤ人伝道団体を作り、現在日本とイスラエルでユダヤ人にキリストの救いを伝える働きに奔走しておられる若い宣教師である。

 私たちは飛行機に搭乗してから、ゆっくり自己紹介をしあい、旅の祝福を主に祈った。何せ中継地ロンドンのヒースロー空港まで12時間も座り続けるので、時間はたっぷりある。私の楽しみの一つは窓から眼下にシベリア、ロシア、北欧の地形を眺めることであったが、シートが窓際でなく、願いはかなわなかった。