キブツへの道(14)

 機内でS師はこのツアーの由来について話して下さった。外国の労働ヴォランティアに関して、受け入れるキブツと受け入れないキブツがあること。受け入れる場合、通常資格制限があり年齢が18才から32才までで健康な人、英・仏・独語のいずれかが語れ(日常会話が可能であること)、共同生活が可能な協調性があること、更に最短で何ケ月か以上働ける人であることが要求される。

 日本のイスラエル大使館でもこの条件で募集しており、語学と協調性のテストのためにミニキャンプもしている。この基準だとS師もK師も私も年齢制限で引っ掛かってしまう。

 しかし、これから向かうキブツ・マアニットでは、日本人のクリスチャンであるならば、どんな人でも喜んで受け入れてくれる。その理由は日本人のクリスチャンは皆真面目に良く働くことを知っているからである。以前のツアーでは80才を越えた牧師でも歓迎され、その人はシクラメン畑の除草をした。

 とにかく、そういう理由で日本人のクリスチャンであるならば年齢に関係なく大いに歓迎すると言って いる。期間も一ヶ月足らずでも良いという内容であった。 このように語られたS師のキブツでの働きぶりがどのようなものであるか、私は数日後、まのあたりにすることになる。