ツアーの人々との団体生活(59)

 メギドは「ハルマゲドン」(メギドの山)で世界的に有名な地名である。ここには今から6千年も前にカナン人が住んでいたことが発掘調査で判明している。それ以来この地で幾多の戦争が繰り返され、何度も破壊されては再建され、遺跡の層は20を超える。

 ヨシュアの時代、士師時代 (デボラ、ギデオンなど)から王国時代まで旧約時代にも幾度もの戦いが繰り広げられ、近年も英国とトルコがここで決戦をし、イスラエルの独立戦争でも戦場になった。しかし、今はそれらが嘘であったかのような静かな田園風景なのだ。その広々とした畑の真中を車は真っ直に東に進んでゆく。

 エズレルは正確にはイズレエルと発音する。「神が(種を)播かれる」という意味で、ギリシャ語でエスドラエロンとも呼ばれる。古代からこの地は水に恵まれ、豊かな農産物の収穫が得られたところから付けられた地名と思われる。 周囲の山々の麓から湧き出る泉がこの地を潤している。ハロデの泉(土師 7:1~7) もそのうちの一つである。