メギドから北東へ10km、車はアフラの町を通過した。この町はエズレルの野のほぼ中央にあり、人口2万人を超す町である。度々通過するのだが、メギドと同じく、一度も観光したことがない。アフラはアラビア語の名称で、聖書では丘を意味する「オフェル」から変化した名と考えられている。この町の南には古代住居跡があり、エジプトのトトメス3世(B.C. 15世紀)の書いたリストにもあるという。
預言者エリシャがシリヤの将軍ナアマンと会見したのもエズレル周辺(カルメル山かモレの丘)であったと考えられる。ナアマンのらい病がきよめられた後エリシャの下僕ゲハジが帰国しようとしたナアマンの後を追い贈り物を受け取った場所がこの地であったと伝えられる。
「オフェル(丘)に着いた時、ゲハジは彼からそれらを受け取って家にしまいみ…」(列王下 5:24)。車の窓からは丘らしきものは確認出来なかった。 アフラからは5方向に道路が走っている。
北側への道は主イエスが育ったナザレに通じている。アフラから北方を見るとガリラヤ南端の山地が見え、その山の上にある町を見ることができる。そこがナザレで約10kmほどの道のりなので歩いても行けるほどの距離である。 ナザレと聞いて私の胸は高鳴るのを覚えた。