エルサレムへの旅(13)

 エルサレムの神殿の丘の東側にはケデロンの谷があり、そのすぐ向う側は3つの峰を持つ丘陵が南北に横たわっている。北の峰はヘブライ大学のあるスコーパス(展望)山(829m)、真中の峰がオリーブ山(815m)、南の峰が滅亡の山(列王下 23:13、747m)である。

 オリーブ山の頂上にはキリストの昇天記念会堂があるので私たちは先ずそこを見学した。ドーム型の屋根を持つ石造りの8角形の小さな会堂である。この会堂の敷地は高い石垣で囲まれていて西側に門がある。

 入場は無料だが、アラブ人少年が門番のように入口に立っている。その門から敷地に入ると正面にその会堂があり、正面に入口がある。中は照明設備はなく小さな窓から入ってくる光だけである。

 そこにあるのはそこから主イエスが昇天した(使徒 1:9) という岩だけである。その岩にはイエスが昇天した際に出来た足跡のくぼみらしきものがある、というのだが、笑ってしまう。ここが昇天地だという確証は何もないが、4世紀にはここに会堂が建てられたのだという。現在の会堂は十字軍によって再建されたものを1835年に修復したものだ。