独りヴォランティア(56)

 朝食後、2日前に収穫し箱詰めしてあったバナナをヨーロッパへ輸出するために少し北にある別のキブツへ車で輸送するのに同行した(車への積み込みと積み降ろし作業のため)。そのキブツではバナナの他にグレープフルーツの有機栽培もしていた。ここもバナナとグレープフルーツの今シーズンの収穫は終わっていたが、収穫されずに木に残っている果実があったので尋ねてみると自由に持ち帰っても良いと言う。15個程貰った!

 このキブツには19世紀にアフリカ(スーダン)から連れて来られてアラブ人の奴隷となっていた人々が住む村から働きに来ている黒人達がいた。現在、彼らは自由人となっているが、肌の色が黒いという理由だけで嫌われ大きなハンディキャップを負わされて来た人々だ、とヨハナンは話してくれた。キブツ住民はこのような人々に仕事を提供し、彼らの生活支援をしてきたのだという。このキブツでの仕事ぶりはマアニットとは大いに違っていた。バナナの箱詰め作業の速度はマアニットの3分の1程で、実におおらかな仕事ぶりだ。

 無農薬の為か小バエが大量に飛び交っている。選外品の果実はマアニットではバナナもアボガドもキブツ住民用にしていたが、ここではバナナは大房ごと、グレープフルーツは落果したまま捨て置かれている。しかし、畑自体は雑草も少なくきれいに管理されており、バナナの果も美品であった。

 5/31(水)トウモロコシ畑の早朝除草作業は 26 日(木)から続いているが、なかなか進まないので今日で終了。朝食後はアラブ人の村人を雇って除草を終えた。彼らは鍬を用いて上手に除草をしていた。