再びキブツ生活(8)

 7/14(木)今日も墓地の除草作業。続々と陶器の小片が出土してくるので拾う。くすんではいるが彩色されている物や取っ手の一部とみられるものも混じっている。

 この日南アフリカの景勝地ケープタウンから来ていた姉妹が帰国して行った。妹(18才)は4ヶ月、姉(22才)は2ヶ月間の滞在であった。この二人は非喫煙者だったが、このキブツに来て、女性の喫煙者が多いのに驚かされる。

 ヴォランティアの女性の半数近くが喫煙し、キブツ住民の女性にも喫煙者が多い。それに比べると男性の喫煙者は数えるほどしか見当たらない。それは食堂での食後の情景を見るとよくわかる。又、ヴォランティア女性の多くが手や足にタトウ(入れ墨)としているのにも驚かされた。

 男性にもいたが欧米人にとってはタトウは単なるアクセサリーの一種なのだろう。それに性的タブーも殆んど無いようで、その経験を求めてヴォランティアに来ているように見えた。これらはキブツの青年たちも同様のようで、長老格の方々が嘆いておられた。

 イスラエルの兵役は男女共にあるために兵役中に妊娠する女性が極めて多く、その中絶費用は全額国が負担する制度ができている。年間万単位の胎児が暗に葬られているのが現在のイスラエルだ。

 ユダヤ教のラビたちは胎児を人間とは認めないので中絶は宗教的に合法と認めている。神の法よりも人間の欲望や都合が大手を振っている社会は世界中を覆っており、このイスラエルも例外ではない。