再びキブツ生活(19)

 鈴木氏はテル・ダンの遺蹟(ヨシュア 19:47,士師 18章)の発掘の結果、町の入口の大きな門や、ヤロブアム王が築いた金の子牛の大きな祭壇(列王記上:12:28-30)が出土したことを教えてくれた。

 彼は帰国後、それらの映像のVTRを贈ってくれたので、神学校の「聖書地理」の講義に用いることができた。彼はキブツ住民の男性とへブライ語で会話を交わしていたが、最後に私に「つい先日、ギルガルが学者達によって同定されたよ」と語った。

 キルガルはヨシュアとイスラエルの民がヨルダン川を渡って最初に宿営した所である(ヨシュア 5:9,10)。発掘調査の結果、その場所が確定されたのだという。聖書に書かれてある地名が次々と発掘されて明らかにされてゆくことは素晴らしいことである。

 しかし、その中で語られている神からのメッセージに聴くことが比較にならない程、私達にとって重要であり、幸いだ、という意味で鈴木氏がキリスト教徒でないことは残念でならない。

 8/7(日)昨夜の食べ物が悪かったのか朝から腹痛と不快感があり、午後には血便となった。しかし作業は休まず、朝食前には花壇の除草、その後バナナ畑の房の袋掛け作業をした。夕食後に食堂から出た所で一人の男性が語りかけてきた。咄嗟でよく分からなかったが、私に話したいことがあるようであった。彼はキブツの住民で名前はヨアブだという。