昼時になって共同食堂に戻り、昼食をいただいた。キブツでは昼食がいちばんの食事だ。キブツ最初の昼食だが3月6日(日)までの8日間の詳細を書いた日記を現地で遺失してしまったので、この昼食のメニューは思い出すことができない。
昼食の時にはバイキングコーナーの左奥の場所にその日のメイン料理が置かれてあり、ヴォランティアの当番の若者がステーキなどを皿の上に盛ってくれる。
昼食後、食堂を出てヴォランティアハウスに向かった。幅1.5mほどのセメントで固めた細い道を北へ3分ほど歩く。道の両側には木々が植えられており、処所に建物や分かれ道がある。糸杉やレバノン杉も植えられている。
ヴォランティアハウスは古い平屋の細長い建物で、右端の戸口を開けて中に入った。その正面には質素な木製の事務机があり、その向こうの壁には文書棚、机の左壁には本棚がある。これが外国からのヴォランティアがキブツ側と話し合ったり、事務手続きをしたり貴重品(パスポートや現金など)を預かってもらったりする場所である。
机の向う側には、真っ黒な頭髪と黒い瞳、ひげが濃くてキリッとした男前の顔立ちの、背の低い若者が座っている。彼がこの年の外国からのヴォランティアの世話を担当している。キブツの住民で、名前はアロンと言った。