ヘルモン山はシリア、レバノンとイスラエルの国境を跨ぐアンチレバノン山脈南部にある峰々の総称名である。最高峰は 2814mで、その名はヘブライ語で「聖なる山」という意味。
フェニキア人はこの山をシリオンと呼び(詩 29:6)アモリ人はセニルと呼んだ(雅歌4:8)。冬季には雪が深く積もりスキー場として人気のスポットになっている。山頂辺りには夏にも積雪が残り、この雪解け水はヨルダン川の最大水源になっている(エレミヤ16:14口語訳、詩篇 133:3)。
キリストが変貌したのはこの山とされている(マタイ 17:1-8)。その頂上に立ってみたかったがスキー用リフトに乗って一時間以上要し、寒さ対策もして来なかったので、ここで引き返すことにした。
地図では周囲を周る道路が書かれているので、一周してみたかったのだが、どのような道で、どれだけ時間が要するのか安全はどうなのかなど事前に調べていなかったのでこれも断念した。
そこで私たちは来た道を引き返し山を下った。ガリラヤ湖のすぐ北まで戻ると、そのまま今夜宿泊するティベリアへ直行するのでなく、湖の対岸(東のゴラン高原麓)を通った。
カファルナウム、ベトサイダ、ゲラサ、キブツ・エンゲブ、そしてヨルダン川を渡ってティベリアに着いたのは、夕方4時であった。タクシーから降りると外気がすごく暑いのに驚かされた。
ティベリアの8月の平均最高気温は37.1度とガイドブックには書かれてある。主イエスと弟子達は夏はこのような暑さの中で生活しておられたのだという事を体験する事が出来た(マタイ20:12,10:42)。