ホテルで夕食を終えた後、8時半すぎからベンユダ通りに出かけて行った。この日は土曜日で日没に安息日が終わるので、この夜は人々が繁華街に繰り出すと聞いていたからである。
ホテルからベンユダ通りまでは約 1kmである。旧市街から新門を通って夜のヤッファ通りを北に向って行く。店を横目で見ながら 15分ほど歩くとシオン・スクエアに出る。そこを左折すると、すぐ右側がベン・ユダ通りだ。
この通りの長さは約 200mで真直ぐな通りの商店街だ。着いた時の人出はそれ程多くはなかったが10時になると溢れる程の人出で、まるで日本の縁日の夜店を思わせる賑わいである。所々にいろんな楽器のストリートパフォーマーが演奏している。
私たちは 15才くらいの少年が先生と思われる年配の男性のキーボードの伴奏でヴァイオリンを弾いているのを暫く聴いていた。その前に或るカフェテリアに立ち寄って路上に置いてあるテーブルを囲んで座り、妻たちは菓子を注文した。
テーブルに持って来られた菓子はビッグサイズで格別に甘いもので、日本人の口には甘さが過ぎるようである。ユダヤ人たちの休日は週一日のみで安息日。しかも安息日は労働が禁じられ移動も制限されているため、多くはユダヤ会堂へ行くか自宅で家族と時間を過ごすのだ。
だから安息日明けのこの夜に町に繰り出し、一週間のストレスを発散し癒すのだ。週の初めの日(マタイ 28:1)は既に始まっている。