ユダヤ人にとって安息日の持つ意義は非常に大きいものがある。一年周期でやってくる他の祭日と違い安息日は一週毎に巡ってくる祝(聖)日である。
旧約聖書に由来するこの制度を多くのユダヤ人たちは今も厳格に守っておりその効用は絶大である。「ユダヤ人が安息日を守って来た」というよりは、「安息日がユダヤ人を守って来た」と言われているのだ。この七日毎に仕事を休むという制度は全人類にまで影響を及ぼしている。
キリスト教会では安息日が日曜日に置き変えられて礼拝日とされ、今や社会・共産主義国でさえ日曜日が休日になっている。そしてこの日本でも明治以降この制度が取り入れられている。
安息日の起源は創世記二章(1~3節)、天地創造にまで遡る。神は天地創造を六日間で完成させ、七日目休んだ(安息した)。そしてこの七日目を祝福し聖別されたと記されている。
次いで出エジプト記16章で神はイスラエルの民に安息日を聖別し、どんな仕事も休むことを命じ、続いて出エジプト記20章 有名な十戒で、警約させなさるのである(20:8~11)。