キブツへの道(8)

 1993年、阪神宣教祈祷会の会場が兄弟団西宮教会で行われた時のこと。少し早い目に会場に着いたので、礼拝堂入口の受付カウンターの上にあるパンフレット類を見せてもらっていた。そこに第10回「キブツ奉仕と聖地研修の旅」の案内もあったのである。

 期日は1994年2月26日(土)~3月23日(水)の約一ケ月間。

 その案内文を読んでみると「午前中と午後1〜2時間の軽作業、その後の時間と休日には聖地旅行や余暇を楽しむことが出来ます。可能な限りエルサレムやベツレヘム、カイザリヤ、ガリラヤ湖や死海を見学します」とあり、応募資格は「信者及び求道者、年齢を問いません」という。

 こんな「イスラエル旅行もあるんだ・・・」と思いつつ私はこの案内書を一部もらって帰ることにした。この時は未だ1994年4月からの奉仕先は未定であった。

 11月3日(水)に教団定期総会が萱島キリスト教会で行われた。その会議の休憩時間に会堂後方のソファーに実行委員会のメンバーが何かを話し合っておられるのを、そばに居た私は何げなくその会話を聞いていた。

 それは、あすか野キリスト教会が来春以降無牧になることに、どう対処しようかという相談であった。私は咄嗟にロをはさみ、私は来年3月で夙川教会から出なければならないこと、それで、あすか野教会に赴任出来ないか打診して頂きたいと申し出たのであった。