キブツへの道(10)

 「後のことは私に任せ、あなたはイスラエルへ行って思いっ切り充電してきなさい」という思いもよらぬ家内の言葉で、私の淡い願望は一気に現実となる。

 あすか野教会との話し合いは、私ではなく家内との契約で進められ、金剛キリスト望み教会との兼牧は、この年の年末限りであったので、私はすぐに、このキブツツアーを申し込み、キブツ滞在が一年間でも可能であるかどうかも合わせて尋ねてみた。

 その間も兼牧、神学校の講義、クリスマス諸集会の準備など、忙しい日々の中で、パスポートの申請、教団実行委員長への挨拶と報告、あすか野教会との話し合いなど息をつく間もないほどであった。

 更にこの機会に自動車運転免許も合宿で取得しておこうということになり、1月5日から27日まで鳥取の倉吉に行くことにした。その間の夙川の礼拝メッセージは家内が担当し、3月の一ケ月も家内がすることになる。

 金剛との兼牧の3年間も夙川と金剛での礼拝メッセージを月一回づつ家内が担っていてくれたが、まさにこの頃は家内の支えもあっての私の歩みであった。

(この頃ではなく、この頃もと言うべきか。)