エルサレム独り旅(7)

 危険予防の為に旧市街の城壁と反対側の急な崖をよじ登ってヒンノムの谷の上に出た。上から見下ろす谷の底は木の枝の隙間から所々地面が見える。谷の上は雑草と岩と石の凸凹の地で、谷に転げ落ちないように腰を屈め手をつきながら用心しつつ進んで行った。

 谷底の所々に洗濯機や冷蔵庫が捨てられて転がっているのが見え、又ゴミを焼却した跡も見られた。自動車までも捨てられており、生活排(廃)水が垂れ流されていて、今も昔もゴミ捨て場になっているようだ。

 南に行くほど向かい側のエルサレム旧市街の城壁は遠のき、やがて見えなくなった。その先は谷が徐々に東に曲がってゆく。向こう側はシオンの丘だが、よく確認できなかった。更に進んで行くとキロドンの谷との合流点に着く。

 その合流点の南西角の上がアケルダマだが、何の標識もなく、ただ古い建物の基礎部分が残っているだけであった。それが何であるか分からなかった。そこから崖を下って谷に降りて行った。この辺りの谷底は人が歩いて通れる道になっていた。東北はキドロンの谷の道、北西はベン・ヒンノムの谷、そして東へは死海に通じる道(ナハル・キドロン、キドロン川)である。