エルサレム独り旅(52)

 クムランでも死海対岸のモアブの山々、ピスガの峰辺りをカメラに収めた。死海は蒸発する水蒸気のためにいつも対岸が霞んで白っぽく見える。15 分でクムランを発って次に向かったのはエリコの食堂であった。ここで昼食を摂ってこの荒野ツアーは終了するのだ。エリコについては先に述べたので省略する。

 ヤッフオ通りのシオン・スクェア(KIKALZION)前の宿に着いたのは午後2時半だった。すぐに荷物をまとめてチェックアウトし、最寄のバス停から乗車、エルサレム・セントラルバスステーションに向かった。

 イスラエルの路線バスは車内放送のサービスがないので注意を怠ってはならない。バスの前部から乗車した時に運転手に降車駅を告げ、着いた時に教えてくれるように頼んでおく。しかし運転手はそんな事にかまっていられないのか忘れてしまうのか、教えてくれた事は一度もなかった。

 おかげでカイザリヤでは一駅乗り過ごしてしまった。バスに乗車した時、大声で降車駅を告げたことが良かった。それを聞いていた乗客の婦人が私が気付かずに座席に座っているのを見て教えてくれたので急いでバスから飛び降りて事なきを得た。

 そしてそこから 3 時発のバスでテルアヴィブへ向かう。2階バスの上階からの眺望は最高だ。アヤロンの谷、エマオ、ロッド(ルダ)をカメラに収めた。