メギドからエズレル平原を突き抜けてタボル山で北進し、ガリラヤ湖から 10km程西側を85号線まで行く。85号線で進路を東に取り(右折し)、8km程でコラジン(マタイ 11:21)である。そこから北へ(左折し)90号線で最初の目的地に向かう。
テル・ハツォール(ヨシュア11:1,10)の直ぐ東を通過し、レバノン国境に隣接するキブツ・ダンまで行き、運転手のフェミはこのキブツの中の芝生の駐車場にタクシーを止めた。
彼は私たちに「ちょっと買物をしてくるから、ここで待っていてくれ」と言い残して、息子と二人で建物の中へと入って行ってしまった。このキブツは良質の革靴等の製造で国内ではよく知られていて、直売もしているのだという。
30 分程して彼らは戻って来たが、こんな貸し切りタクシーは日本では考えられない。私たちがフィベにテル・ダンに行ってくれるように頼むと彼はキブツの敷地の東側の道を更に北側へと車を走らせた。
両側には雑草が生え、車がどうにか一台通れる細い道を暫く進むと、鉄網の柵が現れる。ここがイスラエル最北の町と言われたテル・ダンの遺蹟である(サムエル記上 3:20)。
イスラエルのダン部族がこの地を獲得した次第については、士記17章、18章、ヨシュア 19:47に詳しく記されてある。北イスラエルの初代の王ヤロブアムは、このダンとベテルに金の小牛の偶像を置いて民に礼拝させたのであった。(列王記上12:28-30)。この時の祭壇跡が近年発掘されているので、私は一度ここに来て見たかったのである。