最後の2週間(35)

 8/18(木)今日はカイザリヤ(キサリヤ)とカルメル山(ハイファ)に行く計画をしている。7:00朝食、7:35 キブツ出発、8:40ハデラに到着、ハデラへは路線バスを利用した。ハデラのバスステーション からカイザリヤ行きの路線バスに乗って8:55に出発。

 自動車で行けば 15分も要らない距離だが、途中、住宅地を経由しながら走るので遺跡公園に着いたのは9:45であった。車内アナウンスが一切ないので一駅乗り過ごしてから乗客の婦人に教えられて下車し歩いて一駅戻った。

 8月の日差しが容赦なく私たちを照りつける中をようやく公園の入場ゲイトにたどり着いて入場料を払い、英字とヘブライ字のパンフレットを受け取り広大な公園内に入った。直ぐ目の前の左側には高く聳えるローマ時代の巨大円形劇場があるので、先ずそこを見ることにした。

 フェニキア人の小さな町であったこの地をローマ皇帝アウグスト(ルカ2:1)から譲渡されたヘロデ大王(ルカ1:5,マタイ2:1-19)は12年費やし壮大な港湾都市に改築し完成させたのは紀元前10年のことであった。そして町の名をローマ皇帝(カイサル)への敬意を表して「カイザリア」とした。その際に建造されたものの一つがこの円形劇場である。

 何世紀も海岸の砂の中に埋もれていたものを1960 年代になってようやくイタリヤの調査隊によって発掘され、現在は修復されて演劇やコンサートが行われている。

 この半円形の野外劇場は直径 170m、高さ30m、収容人員は4000人、観客席がすぐ前の海に面しているので、海風により音響効果が抜群である。舞台と観客席との間には溝があり、舞台から猛獣が観客を襲えないようにしてあり、地下室にはライオンなどの檻も残されている。私たちは先ずその地下から見て回った。