ベイト・ギブリン国立公園の見学を終えて、私たちは国道 35号線を西に向った。6km程走ると南側には考古学で有名なテル・ラキシュがあるがそこは素通りした。ラキシュ(ヨシュア 10:31,15:39)は、アッシリヤとバビロニヤによって二度に亘って滅ぼされたがユダ王国時代の聖書の記述を裏付けるものが出土している。
アッシリヤのニネベの王宮跡からセンナケリブ王がBC701 年にこの町を攻撃した時のレリーフが出土し、現在は大英博物館に所蔵されている。この前後の様子はイザヤ書 36,37章に詳しく記されてある。レリーフの写真も考古学誌で見る事ができる。
そこから更に西へ 5km程行くと道路の直ぐ北(右)側に茶色いテル(丘)が見えてくる。周囲は樹木が生えているが一目見て遺蹟と分かる丘である。ここはその昔ペリシテ人の都市国家ガドがあった所とされ現在その南側にキリヤト・ガドというユダヤ人の町がある(ヨシュア 11:22,サムエル上 5:8など)。
そのテルの横を車で通過すると国道40号線との交差点に差し掛かる。そこを左折し 40号線を南に下る。そこから 30kmでネゲプの町ベエルシェバだ。この近くの土壌、耕された畑の土は血のような赤い色をしている。アダマ(土)はエドム(赤い)と語源は同じである(創世記2:7、25:25、30)。因みに血はダム」である。
ここは、なだらかな平原ですこふる暑い。私たちはここで昼食を摂った。極く小さな食堂で軽食を注文したが各自の皿に特大で激辛の唐辛子のピクルスが三本盛られていた。
私は辛味が好物なので 3本とも食べてしまったが、店の主人が「お前は食べたのか?」と仰天していた。妻とヨハナンはそれには全く手をつけなかったが…。