ラザロの墓への入場料は一人 2 シェケル(当時70円)であった。見学を終えた私たちはすぐ前の土産物店に戻ったが、女主人は居らず彼女の主人らしい男性が居た。
私は二度目の来店であったので彼も憶えていて、私の妻を紹介した。ここでホテルから持参したパンと水で昼食を摂り、教会堂が見学できる時間まで休ませて欲しいと彼に頼むと快く承諾してくれた。暫くすると彼は「昼食を家でしてくるので、留守を頼む」と言うとさっさと出て行ってしまった。
私たちは店番をすることになってしまったが、客は私たちの他は誰も来ない。カウンターの上には私たちが支払ったお金がそのまま置かれてあり、私たちを信用しきっているのだ。私たちがキリスト教徒の牧師夫妻と知っているので安心したのであろう。
ベツレヘムのベイト・サフール(羊飼の野)村にある店の主人同様、”キリスト教徒は正直者”という事がパレスチナムスリム(イスラム教徒)たちには、このベタニヤでも周知されているのであろう。
彼は一時間足らずで戻って来たが、私たちは二時まで待つことが出来ず1時40分になってエルサレムに戻ることにした。歩いて帰るのはさすがに体力的に自信がないので彼に相談すると即座に「タクシーで行けばよい、150.だ」と言う。私たちは仰天し「150 シェケル?」と言うと笑いながら「150アゴロット」と言う。一人約50円だ。あまりの安さに私たちは再度仰天した。