ツアーの人々との団体生活(4)

 キブツの住民の労働時間は通常午前6時から午後4時までで、ヴォランティアよりも2時間長い。キブツ・マアニットにはウルパン (ヘブル語会話教室)がないが、ウルパンがあるキブツでは、ヘブル語会話を学ぶヴォランティアは労働は午前中で終わる。かっては多くのキブツにウルパンがあったがこの頃は、非常に少なくなり、ヘブライ大学の夏季講座を受講しなければ学ぶことが難しいということであった。

 労働を終えるとヴォランティアは自由である。初日の労働を終え、宿舎に戻るとシャワーを浴び、夕食まで休息(昼寝)をとった。夕方6時になって5人で食堂に行き夕食をとるが、パンと生野菜(朝食の残り物)と飲み物(コーヒー、ココア、紅茶)だけだが、ツアーリーダーのS師が畑からアボカドをいくつか持って来られ、それをバター代わりに食した。しょう油をかけて食べるとマグロのとろの味がするというので、期待して食べてみた。しかし楠の木の青臭い香りがして私の好む味覚ではなかった。今宵も7時から反省会をしてから床に就いた。

 2日目(3月1日)はバナナ畑での仕事だった。やはり午前6時にキブツ内の道路脇で車を待ち、ツアーの5人と外国の青年たち5人ほどが車の後部に乗り込んだ。運転手がラジオのスイッチを入れると6時の時報に続いてヘブライ語で聖書の朗読がはじまった。