ツアーの人々との団体生活(9)

 この日の労働も午後2時で終わったが終了間際には背骨と腰の負担が限界に達し、痛くて動かせないほどになった。しかし宿舎に戻る頃にはかなり回復した。

 私たち日本人ヴォランティアグループは労働後の時間の全てはリーダーのS師の指示に従って行動した。汚れた衣服などの洗濯(手洗い)、部屋の清掃、休息(大抵は昼寝)などなど。

 外国人の他のヴォランティアたちは全員若者たちで、自由時間の過ごし方もまちまちである。英国、オランダ、南アフリカカナダ、アルゼンチン、ノルウェー、フランスなどから来ていたが、その多くはグループでの参加である。中には外国からのユダヤ人もいた。

 宿舎の外にベンチを持ち出して、ラジオで音楽を聴きながら日光浴をしたり、バスケットボールやバレーボールのコートもあるので、そこで球技をしたり、飲酒をしたり、町に出かけたり、深夜まで楽しんでいる。

 彼らに比べ日本人のクリスチャングループはリーダーが設定したその日その日の計画の枠組に従い生活するのである。それがキブツの住民や外国人ヴォランティアの目には、あまりにも奇異に映っていたということをずっと後になってから知った。