次に私たちはガリラヤ湖から少し西に戻って、イスラエルの人々には知られているが、外国人には殆ど知られていないワジ・アムドに行った。車から下りた私たちは雑草だらけの道を歩き始めた。
暫く行くと小川に出た。水深20cmほどの浅く細い川で、川沿いに上流へと歩いてゆくと、両側が高い崖の峡谷に入ってゆく。崖の中途には洞窟が散見される。ヨハナンが詳しく説明してくれるのだが、通訳が断片的でよく理解できなかった。
これらの洞窟はB.C.11世紀頃から利用されていたそうで、イスラエルの初代の王サウルよりも以前の土師時代からの遺物が出土しているそうだ。これらの洞窟もその時代時代の政権と対立する勢力の人々が立て篭って抵抗する場所として用いたのだという。
戻る途中、川辺で自生していたクレソンを摘んで夕食の足しにした。そこから私たちはガリラヤ湖畔で最大の町ティベリヤへ行った。ここで50分間の自由行動になったので私は文具店を捜し、B5サイズのノートを2冊購入した(約200円)。紙質は中質で日本のノートより劣るが、これに今日からの日記を書き残すことにした。