エルサレムへの旅(11)

 園の墓の見学を終えて売店に行った。この店の価格はカイザリヤの店より、少し安価である。私たちはそこから旧市街のダマスコ門前までゆっくり歩いて行った。ダマスコ門はシリアのダマスコに通じているので一般的にダマスコ門と呼ばれているが、ユダヤ人たちはサマリヤのシェケムに通じているのでシェケム門と呼んでいる。

 旧市街の8つある門の中で門構えが最も大きく立派な造りである。私たちは門の外の階段部分に腰を下ろし、行き交う人々をぼんやりと見ながら夕食時間までの時を過ごした。食堂はかなり薄暗い地下の部屋であった。

 料理はアラブ料理と思われるもので、量は多くなく軽食程度のものである。夕食の時、アラブ音楽のライプ演奏があり、三人の演奏家が弦楽器と打楽器と歌で、熱のこもった演奏が途切れることなく続いていた。私はしばらく聴いていたいと思ったが、たばこの煙が充満し、明日の朝も早いということで、食べ終えると、他のメンバーとすぐに部屋に戻った。そしてここでもいつものように反省会をした。司会は私、S師がショートメッセージをされた。