エルサレムで最も知られている名所の一つ「嘆きの壁」に行くのに、最も便利な門が糞(ふん)門である。この門の外側には、いつも観光ツアー用大型バスが何台も列を成して停車している。
イスラエル(エルサレム)観光に来る人は必ず立ち寄る場所だからである。門から入って真直ぐ100m 程歩いて行くと「嘆きの壁」広場に入る検問所があり、そこで手荷物などの検問を受ける。そのすぐ手前の右手には神域(黄金のドーム)に行く細い通路もある。その周辺には、発掘によって出士した遺跡があり、ローマによって破壊された建造物の残骸の一部が見える。
「嘆きの壁」はヘロデ王によって大修復された第二神殿の神域の西側の外壁を指す。現在の壁の高さは約 20m、長さは約60mで、下から7段目までの巨石がヘロデ時代のものである。その石の大きさに驚いてしまうが、主イエスの弟子達(当時のユダヤ人たち)も同様であった(マルコ13:1)。
地中には、まだ17段(21m)埋まっていると言うのだから更に驚く。キリスト時代の地面は、20m以上下なのだ。石の間から細長い枝葉の雑草の様なものが生えている。それは、詩篇51 編で歌われている「ヒンプ」だと知らされると、またまた驚かされる。夜露がヒソプの葉から滴り落ちるのが、この前で祈るユダヤ人たちの涙のようで、「嘆きの壁」と呼ばれるのだという。